セゾン現代美術館 Sezon Museum of Modern Art

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セゾン現代美術館 × UGO 共同プロジェクト<完全変態>ワークショップ&セッション

2021.05.28

昆虫の成長過程に見られる、幼虫から蛹そして成虫へと変身する劇的な形態の変化を”完全変態”という。自分を全く新しくつくり変える、素晴らしいプロセスや生き残る成功戦術。変態することで新たな場への探求が始まる。
自らで情報を収集し、選び、発信できる時代に、私たちはどんな価値観を生み出すことができるのか。それは、様々な感性を持つ人たちとの相互理解、感性のキャッチボールによってこそ実現される。セゾン現代美術館とUGOの共同プログラムにより、既成概念を越えて、既存の価値観では計り知れないものたちとの新たなセッションを試みる“完全変態”。

セゾン現代美術館

UGOは様々なバックグラウンドを持ったアーティストやキュレーター、そしてアートの領域外で活動している人たちとの交流のなかで、展示、イベント、勉強会やワークショップなど様々な取り組みを行ってきたコミュニティです。
この度、UGOはセゾン現代美術館と話し合いを重ね、UGOメンバーたちそれぞれのアイデアによる、手法や領域にとらわれないワークショップなどの共同プログラムを実施することになりました。
セゾン現代美術館館長の堤たか雄氏は、このプログラムを昆虫の成長過程に例えました。わたしたちUGOは幼虫か蛹か、未熟なコミュニティですが、この予想だにしない出来事の続く世界で時に脆弱に、そして柔軟にトランスフォームしている存在かもしれません。それぞれのメンバーがそれぞれの目的を持ち、考えたプログラムのなかで共に学び、思いを巡らしていけたら幸いです。

UGO

<プログラム>
教育普及活動>>ワークショップ
既存の美術教育に捉われない、彼ら独自の目線から世の中に伝えたい内容をコンテンツ化し、美術教育プログラムを実施。

映像を作家の視点で採取する セゾン編 :中尾一平(映像作家)
10月10日(日)13:00-16:00 *終了いたしました。

場所:セゾン現代美術館   定員:5-10名
*申込制 *無料(要当日入館料)
*ご希望の日程にお申込みください。
*デジタルビデオカメラ、スマートフォン等、デジタルデータに落とし込むことのできる録画機能のあるデバイスをご持参ください。

中尾一平が行ってきた、日常の瞬間の行動や思考によって生まれた視点を撮影し、テーマをつくり上げ、編集を施すことで作品を制作するという方法を体験する。参加者は、レクチャー後にセゾン現代美術館の周辺を散策、作家との談笑やボーッと過ごすなど、ふとした瞬間にカメラを構えて採取を行う。森の景色、太陽の動き、何気ない会話、虫など、何を採取しても良い。美術館にて、それらを鑑賞しながら印象や感想を語り合い、「編集する」ことについて一緒に考える。採取した映像素材たちは中尾一平が編集を施し、1つの映像作品として後日参加者全員に送る。

素敵な場所へ連れて行ってくれる靴づくり:三好彼流(現代アーティスト)
11月13日(土) 13:0016:30
場所:新大久保UGO  定員:10名 *定員に達したため締め切りました。
*申込制 *無料
フランスの諺「素敵な靴はあなたを素敵な場所に連れて行ってくれる」という言葉を作家の三好彼流は自分の体験を通して確信している。身体の拡張、ファッション、歩行などを、今まで作品のテーマとして取り入れてきた三好が、参加者とともに「素敵な場所に連れて行ってくれる靴」を想像しながら、様々な素材(スタイロフォーム、ゴム板、クッション、紙粘土、針金等)で靴をつくり、実際に歩いてみるワークショップ。

<ワークショップ申込方法>
fax : 03-5579-9726 mail: karuizawa@smma.or.jp
いずれかの方法で、参加希望プログラム、お名前、参加人数、ご連絡先(お電話番号/メールアドレス)をお知らせください。
*定員になり次第、締め切らせて頂きます。

参考画像

多様性あるメンバーと新たな価値の創出>>セッション(一般申込不可となります。)
既存のアートプレイヤーによる美術的価値の既成概念を打破することを目的とする。多様な分野でニッチな活動を行っている美術界以外のプレイヤーと共に、目的を定めた活動を行うことでセゾン現代美術館の新しい価値創りに繋げる。

虫貴族(堤たか雄)とUGOアーティストの昆虫採集 今年度中に開催予定
*一般申込不可

超感度散歩 新大久保:海野林太郎(現代アーティスト)
9月18日(土)14:00-17:00 場所:UGO、新大久保
*一般申込不可 *終了しました
映像、音楽、写真、庭師、ロッククライミングなど、その一点に関しては極めて感度の高い作家と散歩をします。地理や歴史にとどまらない、作家が作品をひらめく現場に立ち会えるかもしれない超感度散歩です。新大久保という情報のジャングルのような街をじっくり歩くことで、新たな身体と魂を手に入れる事は間違いないでしょう。

UGO  https://www.shinokubo-ugo.com
スラム化した築60年の木造アパートをリノベーションして生まれた新しい新大久保の「たまり場」となった新アートスペース「UGO」(ウゴウ)。多種多様な国籍と文化が交差する新大久保で、アーティストの磯村暖、海野林太郎、 Michelle Ceja、 Ching Chuan Kou、 Michael Rikio Ming Hee Ho、 Nanan Furuya、Sareena Sattapon、Moeka Sakuma、丹原健翔、中尾一平、ぱにぱにぱにぱにともちんぱ、三好彼流、Elliott Jun Wrightによるアトリエ、ギャラリー、バーと宿泊施設。多様な文化の集まる地域のため、アートのために新大久保の多元性のあるパワーを発信してゆく。新大久保の新たな時代のための、多様性を尊重する「たまり場」になることを目指してチーム一同頑張っている。

 

都市は自然

2020.03.24

元々は生物学の分野で使用されていた「共生」という用語は、環境問題や人権問題の標語にも用いられるようになり、今では一般的な言葉として使われるようになりました。この「共生」という言葉が広くに知られるようになったのは、1970年代より「共生の思想」を提唱してきた建築家・黒川紀章によるところが大きいといえるでしょう。黒川と共に日本発の建築運動「メタボリズム」に参加した建築家・槇文彦に薫陶を受け、現在国内外のプロジェクトで活躍する建築家・團紀彦が、本展の展示構成を手掛けています。

2020年より軽井沢町の今後の都市と自然環境に対する提言を行うマスターアーキテクトに就任された團の建築は、その特徴として「自然との共生」を挙げることができるでしょう。本展では、團の「共生」に関連した作品や画像資料に加え、複数のプロジェクトで團と共同制作をしてきた美術家・大久保英治の新作インスタレーションを展示いたします。さらに「共生的社会」と題したセクションでは、当館館長の堤たか雄がキュレーションを担当し、ブックアーティストの太田泰友、独自の視点で社会問題に向き合う磯村暖の近作をご紹介いたします。美術作品、関連資料他、様々な展示物を通じ、日本の自然観、都市観に基づいた團紀彦の解釈による「共生」の展観を試みます。

<関連企画>
・ブックアーティスト  太田泰友によるワークショップ
「セゾン現代美術館でしか作れない本」
日時 : 2020年8月1日(土)  13:00 –16:00
定員 : 5組(親子2名様1組) 参加費:1組/1000円 *予約制
初心者にもできる簡単な綴じ方を用いて、本を作ります。セゾン現代美術館ならではの素材探しをし て、綴じ込み、ブックアートの第一歩となるオリジナル作品を仕上げます。完成した作品を並べ屋外で撮影も行います(天候により撮影場所は変更する場合がありますことをご了承ください)。

「本の境界線 at セゾン現代美術館」
*定員になりましたので募集は締め切りました。
日時 : 2020年8月29日(土)  13:00 –16:00
対象 : 大人  定員 : 10名 参加費:1000円 *予約制
どういう状態のものを〈本〉と認識するのでしょうか。木材に色を塗るなど様々な加工を加えて、〈本〉 らしく見える瞬間を探ります。 そして、完成したオブジェを参加者が屋外の好きな場所に設置して撮影し、最後に完成品について発表します(天候により撮影場所は変更する場合がありますことをご了承ください)。

・磯村暖×CHISE NINJAによるヴォーグフェムダンスのワークショップ
「Experiment for Eternal Dance」
日時:2020年8月22日(土)17:00−18:30
定員:8名 参加費:無料 *予約制
世界的なVOGUEダンスチーム「House of Ninja」のメンバーのCHISE NINJAを講師に迎え、数あるヴォーグダンスの中からヴォーグフェムを教えていただきます。「VOGUEING」をご存知ない方も、本展出品作の《How to Dance Forever(Dance Lesson #1 VOGUEING)》を制作した磯村暖と一緒にVogueing Danceをご体験いただけます。

●ご予約方法
FAX : 0267-46-2021 もしくは、e-mail : karuizawa@smma.or.jp(予約専用) にて、下記の項目をお知らせださい。
1. 参加希望イベント  2. お名前  3. 人数  4. ご連絡先(お電話番号/ E-mail アドレス)
*上記のメールアドレス karuizawa@smma.or.jp はイベント予約専用となります。ご予約以外についてはご返信できかねますのでご了承ください。広報お問い合わせ等、ご予約以外の件については、お電話にてお願い申し上げます。休館中も電話での対応はしております。

 

 

The ENGINE 遊動される脳ミソ/小野耕石 門田光雅

2019.08.02

小野耕石と門田光雅の作品には、作家の意図をも超え、身体から生まれ出た「色」がみなぎっています。

版を刷り重ねることで幾多のインク層をつくり、独自の版画手法を追求する小野の作品は、立体絵画ともいえる色の厚みとグラデーションが、鑑賞者に百花繚乱たる色の変化を感じさせます。また、動物の頭蓋骨やセミの抜け殻にインクの色が増殖する姿は、視覚のみならず触覚をも刺激するでしょう。

色や顔料の制限を打ち破ろうとする門田の絵画は、近年では石竹色(せきちくいろ)、浅葱色(あさぎいろ)など日本古来の中間色で描かれ、さらにパール系の新色顔料による淡い光を放つ画面からは工芸のような素材感が感じられます。日本だからこそ生みだせる表現に、挑戦し続けている作家です。

作品の形式、それに見合った手法などにはおさまらない、作家自身から溢れでてくるもの、つくる原動力−The ENGINE(エンジン)。本展は、二作家の作品とセゾン現代美術館コレクションを織り交ぜながら、作品を発動させる”エンジン”について色を手がかりに探究します。私たちの脳ミソを作品コンセプトから解き放ち、未知の感覚へと遊動する展覧会です。

 

<関連イベント>
・アーティスト・トーク
小野耕石×門田光雅×上石学(聖心女子大学現代教養学部哲学科准教授)×堤たか雄(セゾン現代美術館代表理事・館長)

*トーク後に、岩崎真治によるハンマーダルシマー演奏会を行います。こちらも是非ご参加ください。

日時:6月29日(土)14:00−
定員:30名 無料/要当日観覧券 *要申込

・門田光雅ワークショップ「空想の虫を描こう」
作品と共に蝶の標本も展示される本展からイメージを膨らませて、作家と共に「空想の虫」を描きます。

日時:8月3日(土)10:30−12:00
対象:小学生と保護者 定員:10組  無料/要当日観覧券 *要申込

・小野耕石×門田光雅ギャラリー・トーク
日時:8月3日(土)14:00−
定員:20名 無料/要当日観覧券 *要申込

 

<イベント申込方法>

TEL: 0267-46-2020、FAX:03-5579-9726、karuizawa@smma.or.jpのいずれかにて、下記項目をお知らせください。

1.参加希望イベント 2. お名前 3.人数 4. ご連絡先(電話番号/Eメールアドレス)

闘争そしてあるいは叙情 堤清二/辻井喬オマージュ展 最終章 

2019.08.02

堤清二(1927-2013)は、西武百貨店、西友ストアー、パルコ、ファミリーマート、西武クレジット、無印良品、吉野家等多くの企業を時代の生活産業として育てた同時代の革命的経営者として知られている。

また同時に詩人・小説家辻井喬として、室生犀星詩人賞を受賞した『異邦人』にはじまり、『群青、わが黙示』(高見順賞)、長編詩『わたつみ三部作』(藤村記念歴程賞)、小説『いつもと同じ春』(平林たい子文学賞)、『虹の岬』(谷崎潤一郎賞)、『沈める城』(親鸞賞)、『父の肖像』(野間文芸賞)他多くの賞を受けている。

経営者と詩人・小説家という領域を超えて、1981年に軽井沢に開館したセゾン現代美術館は、まさに堤清二と辻井喬の合作というべきものである。「時代精神の根據地」という開館宣言は、堤清二+辻井喬の思想と感性として広く知られるところである。本展は、来る11月25日に七回忌を迎える堤清二/辻井喬が愛した収蔵作品、数多くの著書、自筆原稿、愛用品、さらに交流のあった芸術家たちの作品と貴重な資料によって氏の創造した世界を展望するものである。

<関連イベント>

“無印良品” 堤清二/辻井喬 闘争そしてあるいは叙情
金井政明(株式会社良品計画代表取締役社長)
堤たか雄(セゾン現代美術館代表理事・館長)

1980年12月、株式会社西友のプライベートブランドとして40品目でデビューした「無印良品」は、現在では約7,000品目を展開する、今や世界中に「MUJI」の名前で知られるブランド「無印良品」へと成長を遂げています。株式会社良品計画の会長 金井政明と、1981年の開館記念展「マルセル・デュシャン展」以来、一貫して現代美術の魅力を紹介し続けるセゾン現代美術館の館長 堤たか雄によるトークイベントを開催いたします。80年代幕開けと共に誕生し、時代や環境の変化に応じながら、40年近く活動を続ける2つの組織にとって、経営者にして詩人・小説家である堤清二・辻井喬の精神はどのように生かされてきたのでしょう。
日時:11月16日(土)14:00− 15:30
場所:美術館展示室
定員:30名 無料/要当日観覧券
<お申込方法>
「11/16 トークイベント参加希望」とお書き頂き、
FAX:0267-46-2021もしくはmail: karuizawa@smma.or.jpにて、下記項目をお知らせください。
1. お名前 2.人数 3. ご連絡先(電話番号/Eメールアドレス)

レイヤーズ・オブ・ネイチャー その線を超えて

2018.07.10

色、光、空間、時間、様々な生命体、目には見えないものも含めて、「自然」と呼ぶならば、本展の3作家の作品は、その自然のように私たちの身体を包み込みます。

日米を拠点として国際的に活躍するフランシス真悟は、土地の色や光を作品に取り込んでいます。その色彩の層は、私たちのなかに眠る記憶の層と重なるように見るたびに深みをまし、地平線のような広がりをもつ線は、絵画の外へと向かっていきます。また、本展に向けた新作も発表いたします。

日本の美術館では初の発表となるベルリンの作家クリスチャン・アヴァは、独自の技法でものの本質的な姿を発見し平面に捉えています。新作では、偶発的にまじわる絵具の層を、現実と想像の境界を曖昧にする水滴の描写とほとばしる色彩によって覆い、多層的な空間を絵画につくりだしています。

そして、フランシス真悟の父であり、20世紀を代表するアメリカの抽象画家サム・フランシスによる、目には見えないものに色彩を与え、白い土地に新たな生態系を描き出すかのような作品が、セゾン現代美術館のコレクションより出品されます。

これらの作品の前に立つ時、抽象と具象、絵画の内と外、鑑賞者と対象物の境界を超え、さらには個の輪郭を描く線をも超えて、私たち自身も自然を形成する層の一つであることを感じられるでしょう。

 

<関連イベント>
・ワークショップ「光・色彩・アクション」
クリスチャン・アヴァとフランシス真悟との絵画体験
日時:8月11日(土・祝)10:30−12:00
対象:小学1年生〜小学3年生と保護者
定員:10組
無料(要当日観覧券)
申込方法:電話もしくはFAXにて、1.お名前、2.人数、3.ご連絡先(電話番号/Eメールアドレス/FAX番号)をお知らせください。

申込先:TEL:03-5579-9725 FAX:03-5579-9726

・アーティスト・トーク/フランシス真悟、クリスチャン・アヴァ
司会:ロジャー・マクドナルド[NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ(AIT/エイト)副ディレクター/キュレーター]
日時:8月11日(土・祝)14:00−
会場:展示室内
定員:30名
申込不要/無料(要当日観覧券)

<SMMAコレクション展>
セゾン現代美術館では、国内外の現代美術作品を約500点収蔵しております。
本展では、パウル・クレー、マーク・ロスコ、中村一美などの作品をご紹介いたします。

*「レイヤーズ・オブ・ネイチャー」展開催期間中、入館料にてご覧いただけます。