「ソコからみたキセキ」
そうした壮大な地球の営みのなかで、静かに光を放ち続ける場所こそ、
浅間山の裾野に広がるセゾン現代美術館です。
1981年の開館以来45年にわたり、当館は常に時代の〈今〉の表現を通して、
人間の感情や、その奥に広がる情景を見つめ続けてきました。
私たちが向き合ってきたのは、美しいものをつくることだけではなく、
人の感情を揺さぶり、世界の見方を変え、人間の本質へと迫ろうとする創造力です。
その活動は、火山の下に重なる地層のように、ゆっくりと積み重なりながら今日へと続いています。
今、私たちは人間の感情を、地球という大きな時間のなかで改めて捉え直したいと考えています。
感情もまた、この惑星の物質と時間から生まれ、揺れ、循環し続けています。
私たちの身体や感受性の奥には、今も地球の力が息づいているのです。
人類が文明を築いてきた時間は、地球や宇宙の歴史から見ればほんの一瞬に過ぎません。
私たちが見上げる星々の光のなかには、何千年もの時を超えて届いたものもあります。
そのような視点に立てば、地球もまた完成された存在ではなく、今なお生成の途中にある惑星です。
その途中に立ちながら、私たちは美術館という場をひらき、人間の感情や表現と向き合っています。
地球の深部から続く悠久の時間と、人間の営みが重なり合うこの場所。
そのこと自体が、ひとつの「キセキ」なのかもしれません。
出典:国土地理院・軽井沢町/軽井沢町立図書館デジタルアーカイブ タイトル:浅間山(昭和54年) 編集:カラー反転加工 出典:国土地理院・軽井沢町/軽井沢町立図書館デジタルアーカイブ タイトル:浅間山(昭和54年) 編集:カラー反転加工