菅井汲

UKI

1958
1
作家名

菅井汲

制作年

1958

素材・技法

油彩/カンヴァス

サイズ

99.0×81.0cm

収蔵番号

SK-005

©︎ Sawako Yamamoto

1952年に渡仏した菅井汲は、1950年代半ばから日本の土着的・伝統的な主題をモチーフとした作品を手がけるようになります。それらは、漢字や象形文字を思わせる形態を激しい筆致によって描いたもので、《ONI》(1958)では、「鬼」の文字そのものがカリグラフィックに抽象化され、力強い造形へと変換されています。この頃の作品では、《ONI》に見られる形態を発展させながら、《JISHIN》《HIBIKI》《RAISHIN》などの一連の作品が制作されました。上下に重なり合う器のような構造の中に、太い直線や円形の要素を内包した形態が繰り返し描かれ、それぞれが呼応し合うような画面が構成されています。
とりわけ、本作と《RAISHIN》は、形態や色彩の面で多くの共通点を持っています。灰色がかった白やくすんだ青を基調とした色彩の上に、引っ掻き、擦り、掠れといった痕跡が重ねられ、ざらついた絵肌が強く意識されています。そこには、異国の地に身を置きながらも、自身の内にある日本的な感覚や記憶を呼び起こそうとする、菅井の荒々しくも切実な表現を見ることができるでしょう。

菅井汲

作家名

菅井汲

制作年

1958

素材・技法

油彩/カンヴァス

サイズ

99.0×81.0cm

収蔵番号

SK-005

©︎ Sawako Yamamoto