加納光於

陶壁にて Re

1980
1
作家名

加納光於

制作年

1980

素材・技法

油彩/カンヴァス

サイズ

163.4×131.7cm

収蔵番号

KM-003

©︎ Mitsuo Kano

加納光於は、1980年の個展<陶壁にて>(アキラ イケダ ギャラリー)にて、初めて油彩作品《陶壁にて》シリーズを発表しました。制作現場での画家は観念ではなく、物質素材と向き合っているという加納は、自身で調色した絵具を、畳一枚ほどの大きさの透明フィルム板で叩いたり、伸ばしたりして作品を制作していました。アトリエには、顔料の粉末の瓶が並べられ、それらを練る亜麻仁油、罌粟油などを精製し、紅花油を太陽光にさらして脱色して油彩用として使っていました。亜麻仁油には、長時間暗い場所に置くと黄変し、明るい場所に置くと色が澄んで黄変が消えるという特質があります。さらに、下地には肌色を置いて、乾ききらないうちに絵具を上に流し、すばやく透明フィルム板を動かすことによって、色の混ざり、乾き、溜まり、馴染みを操り表面に伸ばしていきます。この下地の肌色によって、上の色が輝いたり沈んだりする化学反応も重要でした。キャンバスの上を流れる色彩の動きと加納の手の動きが重なりあい、この波打つようなグラデーションの波動を生み出していったのです。それは、言語による意味を超越した、絵具や色彩との共震とも言えるでしょう。
加納の独特な色彩観念の形成については、少年期に病気により、突然血を吐いた時に、自身の体内から湧き上がった赤い色が原体験としてありました。当館のコレクションは、本シリーズのRed(赤)、Purple(紫)、Green(緑)を基調とした作品になります。

加納光於

作家名

加納光於

制作年

1980

素材・技法

油彩/カンヴァス

サイズ

163.4×131.7cm

収蔵番号

KM-003

©︎ Mitsuo Kano