ヨーゼフ・ボイス

アクション「コヨーテⅢ」で使用された黒板

1984
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作家名

ヨーゼフ・ボイス

制作年

1984

素材・技法

チョーク/黒板

サイズ

540.0×90.0cm

収蔵番号

BJ-001

1984年に西武美術館で開催された<ヨーゼフ・ボイス展>に関連して、1984年6月2日、ボイスとフルクサス時代からの盟友であったナム・ジュン・パイクによる「2台のピアノによるパフォーマンス」が草月ホールで行われました。当初は2台のピアノが用意されていましたが、ボイスは演奏を行わず、声と身体によるアクション《コヨーテⅢ》を展開しました。
舞台上の黒板には「ÖÖ」や「Coyote」の文字が書き込まれ、さらにモールス信号のような記号が記されました。「ÖÖ」はコヨーテの鳴き声や足跡を思わせるものであり、ボイスはマイクをくわえるようにして咳払いにも似た声を発しながら、コヨーテのように吠え、激しく身体を動かしました。一方でパイクは、ショパンの《前奏曲》、ベートーヴェンの《月光》、「荒城の月」、「赤とんぼ」などを弾き続け、両者の行為が交錯する独特の空間が生み出されました。パフォーマンスは、午後7時15分にセットされた目覚まし時計のアラームによって突如終わりを迎えます。
ボイスにとって芸術とは、人間と自然、社会、言語が相互に関係し合う創造的な営みでした。なかでも「外部的内蔵」という考え方は、人間の身体が自然環境や他者との関係のなかで成立していることを示すものであり、本パフォーマンスにおけるコヨーテのイメージもまた、人間と自然との根源的な結びつきを想起させます。
パフォーマンス後の対話集会では、「好きな言葉は何ですか」という質問に対し、パイクが黒板に「暮椅子」「暮異洲」などの漢字を用いて「ボイス」の名を書き込みました。本作は、その際に実際に使用された黒板です。そこに残された文字や記号は、人間と自然との交感を探究し続けたボイスの思想を示す痕跡となっています。

ヨーゼフ・ボイス

作家名

ヨーゼフ・ボイス

制作年

1984

素材・技法

チョーク/黒板

サイズ

540.0×90.0cm

収蔵番号

BJ-001